眠れるMRIの

生まれて初めての人間ドックを受けてきた。

病院とは違う施設内の豪華さにまず嘆息してしまった。

 

スタッフの人数も充足してして、数十人の受診者がそれぞれ検査を終えるたびにすかさず次へと誘導する。

採血でも採血器はしっかりと保持しつつ、もう一方の片手で採血容器に正確にシールを貼り付けていく。しかもシールの角度も水平でなめらかで、惚れ惚れする手付き。

皆さんがプロなわけで。

プロの美しい仕事ぶり、ホスピタリティを目の当たりになんだか晴れやかな気持ちになれた。

一流が一流のホテルや一流のレストランでサービス受けるのはこういうことなのかな、と思った。

僕なんかが普段そこらのファミレスなどでは絶対に感じることのないナニカだ。

ただ持て成すってわけじゃあない。

各々の役割を完璧な仕事で見せつける。

芸術的なパフォーマンス。

ということをサイゼリヤで24時間ぶりの飲食をしながらここではないなあと考えてた。ここではいらんけども。

 

胃カメラは経鼻で。思ったより苦しくはなかったけど、胃の方を押されてるときはちょっと吐きそうに。

終わった直後から、2時間経った今でも喉が痛い。

 

脳ドックMRI。工事現場のような音がする、と耳栓を勧められたけどイリマセンと。

別に不快な音ではなかった、というかリズミカルで音が重なるときもあったりして、レトロなSF映画のようだった。ブレードランナーとかのころ。

というか、リキッドスカイ。

アレはイッてしまう映画だけどMRIのほうでは段々と心地よくなって後半は眠りかけてた気がする。

 

健康に関する知識の無さはなかなかのもので、プロの説明も半分くらいしかわからん。しかも早朝勤務したあとだからか、僕の脳もイッてる。

初めての人間ドックに知識が追いつかず、フワフワしたのも、初めてリキッドスカイ観たときと同じ感覚だ。